【翁の漫画評】エアマスター 柴田ヨクサル 90点
タイトル:エアマスター
作者:柴田ヨクサル
連載期間:1996~2006年 完結
評価点:90点
あらすじ(wikipedia引用):
「エアマスター」と呼ばれる連戦連勝、無敵のストリートファイター。その正体は、実は相川摩季という女子高校生だった。格闘家の父と体操選手の母から才能を引き継いだ彼女は、華麗な空中殺法の使い手へと成長し、ある種の伝説を作る存在にまでなっていた。本作品では個性的な仲間たちとの友情、次々と現れる極めて個性的なライバルたちとの出会い・戦いの遍歴が描かれる。
高校のとき人から借りて読んでドハマリした作品。このとき初めて柴田ヨクサルという漫画家を知った。
柴田ヨクサルという漫画家はものすごい一本軸の通った作品を描く人で、この『エアマスター』にしても、前作の『谷仮面』にしても、次作の『ハチワンダイバー』にしても、全部繋がっているというか、最終的に同じ結論にたどりつく。
それが何なのかは読めばすぐにわかると思うので、あえてここには書かない。
内容は置いておいて技術的な面で見ても、とにかく線が太くて力強くて、紙面から感じるパワーがすごい。小手先じゃなく、全部力技で持っていくメジャーリーグのホームランバッターのような魅力がある。
それはキャラクターの魅力にも通じていて、だからこそ作中におけるホームランバッターキャラである「ジョンス・リー」に人気が集まるのではないかと思う。
ストリートファイトにおけるランキングというアイデアは、誰かがやってそうで実はやっていなかった、これひとつでメシが何杯でも食える最高の設定。
ラスボス(ランキング1位)の扱いも、オカルト的な設定については賛否あるのかもしれないけど、私はなんだかんだでよかったと思う。
それなりに長期連載なのでキャラクターもたくさん出てくるが、一桁ランクのキャラは本当にそれぞれみんな魅力的だ。
特に、一旦フェードアウトしたかに思われたキャラが再登場する展開は本当に燃える。
スカッとする豪快な格闘漫画を読みたいと思ったなら、是非お勧めしたい。